保険会社から届いた控除証明書の金額を入れるだけで、年末調整で出す「給与所得者の保険料控除申告書」の各欄(A〜E、①〜⑧、㋑㋺㋩、地震保険料控除)に書く金額が分かります。
制度 最終確認日: 2026年10月10日(国税庁「令和8年分 給与所得者の保険料控除申告書」の様式・記載例にもとづく)※当サイトはアフィリエイト広告(PR)を利用しています。
一般の生命保険料(死亡保険・終身保険・学資保険など)
介護医療保険料(医療保険・がん保険など)
個人年金保険料(税制適格特約付きの個人年金保険)
地震保険料控除
自分で直接払ったもの(給与から天引きされている分は入れない)
| 欄 | 書く内容 | 金額 |
|---|
計算は国税庁の様式どおり(1円未満の端数は切り上げ)。金額が0円の欄は書かなくてかまいません。節税額は「所得税の控除額×所得税率×1.021(復興特別所得税)+住民税の控除額×10%」で計算した目安で、住民税は翌年度(令和9年度)の税額に反映されます。
1. 控除証明書を種類ごとに分ける。生命保険の控除証明書には「一般」「介護医療」「個人年金」の区分と「新・旧」の別が書かれています。地震保険の証明書は「地震保険料」か「旧長期損害保険料」かを確認します。
2. 1枚ずつ明細を書く。保険会社名・保険の種類・保険期間・契約者と受取人の氏名・新旧の区分・「本年中に支払った保険料等の金額」(控除証明書の「申告額」=12月までに払う予定の額。「証明額」ではありません)を書きます。
3. 区分ごとに合計してA〜E、Ⓑ・Ⓒに書く。このツールの入力欄と同じ区分です。23歳未満の扶養親族がいる人は、☆欄にその人の氏名・生年月日などを書きます。
4. 計算式に当てはめて①〜⑧、㋑㋺㋩、控除額を書く。このツールの「申告書に書く金額」の表をそのまま写せます。最後に控除証明書を添付して勤務先に提出します。
| 年間の保険料 | 計算式Ⅰ(新・A/C/D) | 計算式Ⅱ(新・23歳未満の扶養親族あり・A) | 計算式Ⅲ(旧・B/E) |
|---|---|---|---|
| 〜2万円 | 全額 | 全額(3万円まで) | 全額(2.5万円まで) |
| 〜4万円 | ×1/2+1万円 | 3万円超6万円以下: ×1/2+1.5万円 | 2.5万円超5万円以下: ×1/2+1.25万円 |
| 〜8万円 | ×1/4+2万円 | 6万円超12万円以下: ×1/4+3万円 | 5万円超10万円以下: ×1/4+2.5万円 |
| それ以上 | 一律4万円 | 12万円超: 一律6万円 | 10万円超: 一律5万円 |
新旧両方がある区分は、「旧だけで計算した額」と「新旧の合計(上限4万円、23歳未満の扶養親族がいる一般は6万円)」の大きいほうが控除額になります(㋑・㋩欄)。生命保険料控除の合計は最高12万円です。地震保険料控除は地震保険料が全額(最高5万円)、旧長期損害保険料は1万円を超えると×1/2+5,000円(最高1.5万円)で、合計最高5万円です。
生命保険料控除で安くなるのは、所得税(年末調整で戻る)と翌年の住民税です。新契約の一般の生命保険料(死亡保険・学資保険など)だけを払っている場合の、1年間に安くなる税金の目安です。
| 年間の保険料 | 所得税の控除額 | 住民税の控除額 | 税率5% | 税率10% | 税率20% |
|---|---|---|---|---|---|
| 1万円 | 10,000円 | 10,000円 | 1,511円 | 2,021円 | 3,042円 |
| 2万円 | 20,000円 | 16,000円 | 2,621円 | 3,642円 | 5,684円 |
| 4万円 | 30,000円 | 24,000円 | 3,932円 | 5,463円 | 8,526円 |
| 6万円 | 35,000円 | 28,000円 | 4,587円 | 6,374円 | 9,947円 |
| 8万円以上 | 40,000円 | 28,000円 | 4,842円 | 6,884円 | 10,968円 |
| 3区分とも上限(一般・介護医療・個人年金) | 120,000円 | 70,000円 | 13,126円 | 19,252円 | 31,504円 |
「税率」は所得税率です(年収300万〜500万円くらいの会社員は5%か10%が多い)。安くなる額=所得税の控除額×所得税率×1.021(復興特別所得税)+住民税の控除額×10%。所得税の分は年末調整で戻り、住民税の分は翌年6月からの住民税が安くなります。23歳未満の扶養親族がいる人は、一般の生命保険料の所得税の控除額が最高6万円になるため、もう少し多く安くなります。
23歳未満の扶養親族がいて、一般の生命保険料が新8万円・旧3.5万円、介護医療保険料8万円、個人年金保険料が新3万円・旧9万円、地震保険料4.2万円・旧長期損害保険料1.48万円の場合です。
| ②(Aを計算式Ⅱ) | 50,000円 |
| ③(Bを計算式Ⅲ) | 30,000円 |
| ⑤(②+③、最高6万円) | 60,000円 |
| ㋑ 一般の生命保険料の控除額 | 60,000円 |
| ㋺ 介護医療保険料の控除額 | 40,000円 |
| ㋩ 個人年金保険料の控除額(⑦と⑧の大きいほう) | 47,500円 |
| 生命保険料控除額(147,500円→最高12万円) | 120,000円 |
| 地震保険料控除額(54,400円→最高5万円) | 50,000円 |
国税庁の記載例(令和8年分)の計算結果と同じになることを確認しています。上の入力欄に同じ金額を入れると、各欄の金額を確認できます。
申告書が書けたら、年末調整で実際にいくら戻ってくるかを確認しておきましょう。2026年は、保険料控除の分に加えて基礎控除の引き上げ分もまとめて戻るため、例年より還付が多くなりやすい年です。年末までに寄附すれば、ふるさと納税も来年の住民税が安くなります。
「申告額」を書きます。証明額は証明書を発行した日(9月末など)までに実際に払った額、申告額はその年の12月まで払い続けた場合の見込み額です。年末調整では1年分の保険料で控除を計算するため、申告額を使います。年払いなどで両方が同じ金額の場合は、どちらを書いても同じです。
契約している保険会社に連絡すれば再発行してもらえます。多くの保険会社は、Webサイトやコールセンターで再発行を受け付けていて、電子データ(電子的控除証明書)で受け取れる場合もあります。年末調整の提出期限に間に合わない場合は、勤務先に相談するか、翌年に確定申告で控除を受けられます。
新契約の一般の生命保険料を年8万円以上払っている場合、所得税の控除額は4万円、住民税の控除額は2.8万円です。所得税率10%の人なら、年末調整で戻る所得税が約4,100円、翌年の住民税が2,800円安くなり、合計で約6,900円です。一般・介護医療・個人年金の3つとも上限まで使うと、税率10%の人で合計約1.9万円安くなります。
10〜11月ごろに保険会社から届く「控除証明書」に書かれた、その年の12月までに払う予定の保険料(証明書の「申告額」)を、保険の種類ごとに書きます。証明書に「証明額」と「申告額」の両方がある場合は、申告額を書きます。生命保険料控除は一般・介護医療・個人年金の3つに分け、それぞれ新契約(平成24年以後の契約)と旧契約で欄が分かれています。地震保険料控除・社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除は、該当するものがある場合だけ書きます。
一般の生命保険料の欄に「年齢23歳未満の扶養親族の有無」と☆欄が加わりました。23歳未満の扶養親族(子どもなど)がいる人は、新契約の一般の生命保険料を「計算式Ⅱ」で計算し、控除額の上限が4万円から6万円に上がります。この場合は①・④ではなく②・⑤の欄を使います。生命保険料控除の合計の上限12万円は変わりません。
Aは一般の生命保険料のうち新契約の合計、Bは旧契約の合計、Cは介護医療保険料の合計、Dは個人年金保険料のうち新契約の合計、Eは旧契約の合計です。それぞれ、控除証明書の「申告額」(その年の12月までに払う予定の額)を足して書きます。「証明額」は証明書の発行日までに払った額なので、両方書かれている場合は申告額を使います。
書きません。給与から天引きされている健康保険・厚生年金・雇用保険の保険料は、会社が自動で控除します。社会保険料控除の欄に書くのは、自分で直接払った国民年金保険料や国民健康保険料(家族の分を払った場合を含む)などです。国民年金保険料を書く場合は、控除証明書の添付が必要です。
口座振替などで自分で直接払っているiDeCoの掛金は「小規模企業共済等掛金控除」の欄に書き、国民年金基金連合会から届く証明書を添付します。会社の給与から天引きされている場合(企業型DCのマッチング拠出なども含む)は、会社が自動で控除するため書きません。
年末調整の前なら、勤務先に申し出て書き直せます。年末調整が終わった後に気づいた場合でも、勤務先によっては再計算してもらえます。間に合わなかった場合は、翌年に確定申告をすれば控除を受けられます。
気づいたことや、あったら便利な機能があれば教えてください。