退職時の給与・前年の年収・年齢・家族の人数を入れるだけで、退職後の「国民健康保険」と「任意継続」の保険料を月額換算で比較します。
料率 最終確認日: 2026年10月11日(協会けんぽと、東京23区・大阪府・横浜市・名古屋市・札幌市・福岡市の令和8年度料率にもとづく。国保は前年=令和7年の所得で計算)※当サイトはアフィリエイト広告(PR)を利用しています。
会社を退職すると、それまで加入していた健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)の被保険者資格を失います。日本は国民皆保険のため、退職後も何らかの公的医療保険に加入し続ける必要があり、主な選択肢が「国民健康保険への切り替え」と「元の健康保険に最長2年間そのまま加入し続ける任意継続」の2つです。
どちらも保障される医療の内容(3割負担など)はほぼ同じですが、保険料の計算方法がまったく異なるため、退職前の給与・前年の所得・扶養家族の有無によって、どちらが安くなるかが人によって変わります。
| 項目 | 任意継続 | 国民健康保険 |
|---|
任意継続は「退職時の標準報酬月額」と「協会けんぽ全被保険者の平均標準報酬月額(令和8年度は32万円)」の低い方に、選んだ地域の都道府県の健康保険料率(協会けんぽ)+子ども・子育て支援金率(+40〜64歳は介護保険料率)をかけて計算しています(全額自己負担)。国民健康保険は前年の年収から給与所得控除・基礎控除43万円を引いた金額をもとに、選んだ地域の医療分・支援金分・介護分・子ども子育て支援金分の令和8年度料率(所得割・均等割・平等割、賦課限度額)で計算し、年額を12で割った月額目安を表示しています。「会社都合で退職した」にチェックを入れると、前年の給与所得を30%とみなして計算します。所得が低い世帯の均等割の軽減(7割・5割・2割)は考慮していないため、実際の国民健康保険料はこれより安くなる場合があります。
| 項目 | 任意継続 | 国民健康保険 |
|---|---|---|
| 保険料の基準 | 退職時の標準報酬月額(上限32万円) | 前年の所得+世帯の加入者数 |
| 扶養家族の保険料 | かからない | 加入者数に応じて加算 |
| 加入できる期間 | 最長2年間 | 次の保険に入るまで継続 |
| 手続きの期限 | 退職日の翌日から20日以内 | 退職日の翌日から14日以内 |
| 途中でやめられるか | 本人の申出で可(令和4年改正) | 就職等で他の保険に入れば自動的に脱退 |
保障される医療の自己負担割合(原則3割)自体はどちらも変わりません。傷病手当金・出産手当金は、任意継続・国民健康保険のどちらでも新規の支給対象外です。
前年の年収ごとに、任意継続と国民健康保険(東京都特別区)の月額保険料の目安を並べました。本人だけが加入する場合、前年の年収がおおむね490万円を超えると任意継続の方が安くなります。任意継続は保険料の上限(標準報酬月額32万円)があり、年収がそれ以上増えても保険料が月32,256円で止まるためです。
| 前年の年収 | 任意継続 | 国保 本人のみ | 国保 家族3人 | 国保 会社都合 本人のみ | 本人のみで 安い方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 200万円 | 16,800円 | 13,436円 | 24,615円 | 5,589円 | 国保 |
| 300万円 | 25,200円 | 19,608円 | 30,787円 | 7,141円 | 国保 |
| 400万円 | 32,256円 | 26,132円 | 37,311円 | 9,099円 | 国保 |
| 500万円 | 32,256円 | 33,186円 | 44,364円 | 11,215円 | 任意継続 |
| 600万円 | 32,256円 | 40,239円 | 51,418円 | 13,331円 | 任意継続 |
| 800万円 | 32,256円 | 55,580円 | 66,759円 | 17,933円 | 任意継続 |
| 1000万円 | 32,256円 | 72,772円 | 79,683円 | 23,091円 | 任意継続 |
40歳未満・賞与なし(退職時の月給=年収÷12)として、上の計算フォームと同じ方法で計算した月額の目安です。任意継続は家族が何人いても保険料は変わらないため、扶養家族がいる場合はどの年収でも任意継続が有利になりやすく、反対に会社都合で退職した場合は国民健康保険がかなり安くなります。賞与がある方は退職時の月給が低くなる分、任意継続がさらに安くなります。40〜64歳は介護保険料が加わります。ご自身の条件は上の計算フォームで確認してください。
国民健康保険料は住んでいる市区町村によって大きく変わります。本人だけが加入する40歳未満の場合の、国保の月額の目安と、任意継続の上限額(標準報酬月額32万円の場合)を地域ごとに並べました。
| 地域 | 協会けんぽの 健康保険料率 | 国保 年収300万円 | 国保 年収400万円 | 国保 年収600万円 | 任意継続 (上限) | 任意継続が安く なる前年の年収 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京23区 | 9.85% | 19,608円 | 26,132円 | 40,239円 | 32,256円 | 約490万円 |
| 大阪市(大阪府内) | 10.13% | 24,744円 | 32,662円 | 49,782円 | 33,152円 | 約410万円 |
| 横浜市 | 9.92% | 19,628円 | 26,590円 | 41,643円 | 32,480円 | 約480万円 |
| 名古屋市 | 9.93% | 21,149円 | 28,346円 | 43,906円 | 32,512円 | 約455万円 |
| 札幌市 | 10.28% | 21,145円 | 28,212円 | 43,492円 | 33,632円 | 約475万円 |
| 福岡市 | 10.11% | 16,983円 | 22,533円 | 34,533円 | 33,088円 | 約580万円 |
上の計算フォームと同じ方法(賞与なし・退職時の月給=年収÷12、均等割の軽減なし)で計算した月額の目安です。大阪市など大阪府内は府内統一の料率です。国保の料率が高い大阪では、前年の年収が約410万円を超えると任意継続の方が安くなる一方、福岡市は国保の料率が比較的低く、約580万円までは国保の方が安い計算です。扶養家族がいる場合や会社都合で退職した場合は、結果が大きく変わるため、上の計算フォームで確認してください。
退職後の選択肢は「国民健康保険」「任意継続」のほかに、家族(配偶者や親など)が加入している健康保険の扶養に入る方法があります。扶養に入れば、本人の保険料は0円です。
協会けんぽの場合、扶養に入れるのは、今後1年間の収入の見込みが130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満、19歳以上23歳未満は150万円未満)で、同居なら家族(被保険者)の収入の半分未満であることが目安です。失業保険(基本手当)を受け取っている間は、日額3,612円以上だと年収130万円以上の見込みとみなされ、受給中は扶養に入れません(受給前の待機期間・給付制限の期間は入れる場合があります)。基準は健康保険組合によって異なるため、家族の勤務先に確認してください。
倒産・解雇・雇い止めなど会社都合で退職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」にあたる65歳未満の人は、国民健康保険料の計算で前年の給与所得を30%とみなす軽減制度があります。期間は、離職日の翌日が属する月から翌年度末までです。
たとえば前年の年収400万円(給与所得276万円)なら、保険料の計算に使う所得が約83万円になり、国民健康保険の方が任意継続より安くなるケースが多くなります。軽減を受けるには、雇用保険受給資格者証(離職理由コード)を持って市区町村の窓口で申請が必要です。上の計算フォームの「会社都合で退職した」にチェックを入れると、この軽減を反映した目安が分かります。
国民健康保険は「前年の所得」で計算するため、退職した翌年度(2年目)は、退職した年の所得(働いた期間の給与だけ)をもとに計算され、多くの場合1年目より安くなります。一方、任意継続の保険料は原則として2年間変わりません(協会けんぽの料率や上限の改定があった場合を除く)。
そのため「1年目は任意継続、2年目は国民健康保険に切り替える」という選び方もあります。任意継続は本人の申出でやめられるので(令和4年1月から)、2年目の国民健康保険料の通知が来たら、改めて比較するのがおすすめです。
| 選ぶ保険 | 期限 | 手続き先 | 主に必要なもの |
|---|---|---|---|
| 任意継続 | 退職日の翌日から20日以内 | 協会けんぽの都道府県支部(組合健保は各組合)。郵送で手続きできる | 任意継続被保険者資格取得申出書 |
| 国民健康保険 | 退職日の翌日から14日以内 | 住んでいる市区町村の窓口 | 健康保険の資格を失った日が分かる書類(資格喪失証明書など)、本人確認書類、マイナンバーが分かるもの |
| 家族の扶養 | 家族の勤務先が5日以内に届け出る | 家族の勤務先 | 勤務先の指示に従う(退職日が分かる書類・収入の見込みが分かる書類など) |
任意継続は期限を1日でも過ぎると加入できず、初回の保険料を納付期限までに払わないと加入しなかった扱いになる点にも注意が必要です。国民健康保険は手続きが遅れても、保険料は退職日の翌日までさかのぼってかかります。迷っている間に期限が来ないよう、退職前に一度この計算フォームで比べておくのがおすすめです。必要な書類は市区町村・健康保険組合によって異なるため、事前に確認してください。
デフォルトで入力されている条件で計算してみます。
| 項目 | 任意継続 | 国民健康保険 |
|---|---|---|
| 算定の基準 | 標準報酬月額30万円 | 算定基礎額233万円(給与所得276万円−基礎控除43万円) |
| 月額の目安 | 30,240円 | 26,132円 |
この条件では国民健康保険の方が月あたり約4,100円安い計算です。ただし前年の年収が高い方・扶養家族が多い方ほど、任意継続が有利になる傾向があります。ご自身の条件は上の計算フォームですぐ確認できます。
退職の準備を進めている方は、退職日を月末にするか前日にするかで変わる社会保険料や、有給消化のスケジュール、退職金の手取り、失業保険の目安もあわせて確認しておくとスムーズです。
東京都特別区・40歳未満・本人だけが加入する場合、前年の年収がおおむね490万円を超えると任意継続の方が安くなります(賞与なしの場合)。この金額は地域によって異なり、大阪市では約410万円、福岡市では約580万円が目安です(東京23区・大阪・横浜・名古屋・札幌・福岡は上の計算フォームで地域を選べます)。任意継続は保険料の上限(標準報酬月額32万円)があるためです。扶養家族がいる場合は年収が低くても任意継続が有利になりやすく、会社都合で退職した場合は国民健康保険が大幅に安くなります。
国民健康保険はお住まいの市区町村が運営する保険で、前年の所得にもとづいて保険料が決まります。任意継続は、退職前に加入していた健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)に、退職後も最長2年間そのまま加入し続ける制度です。保険料の計算方法がまったく異なるため、人によってどちらが安いかが変わります。
任意継続は、在職中と同じように扶養家族の分の保険料が別途かからないのに対し、国民健康保険は世帯の加入者数に応じて均等割額が人数分加算されます。そのため、扶養家族が多い世帯ほど任意継続が有利になりやすい傾向があります。
はい。任意継続の保険料は「退職時の標準報酬月額」と「協会けんぽ全被保険者の平均標準報酬月額」のいずれか低い方を基準に計算され、令和8年度はこの上限が32万円です。そのため、退職前の給与が高かった方ほど、任意継続を選ぶと国民健康保険より割安になるケースがあります。
任意継続は退職日の翌日から20日以内に協会けんぽ(または加入していた健康保険組合)へ申請が必要です。1日でも過ぎると原則として任意継続できなくなるため注意してください。国民健康保険は退職日の翌日から14日以内にお住まいの市区町村役場で手続きします。
令和4年1月の制度改正により、本人の希望があれば「資格喪失申出書」を提出することで、2年間を待たずに任意継続をやめて国民健康保険等に切り替えられるようになりました。申出をした月の翌月1日付けで資格を喪失します。
いいえ、任意継続被保険者の期間中に新たに発症した病気・ケガについては、原則として傷病手当金は支給されません(国民健康保険も同様です)。ただし、退職前から継続して受給していた傷病手当金は、資格喪失後も条件を満たせば継続して受け取れる場合があります。詳しくは傷病手当金計算ツールもあわせてご確認ください。
今後1年間の収入の見込みが130万円未満(60歳以上・障害者は180万円未満、19歳以上23歳未満は150万円未満)など、家族が加入している健康保険の条件を満たせば扶養に入れます。扶養に入ると本人の保険料はかかりません。ただし失業保険の基本手当日額が3,612円以上の場合、受給中は扶養に入れないのが一般的です。
倒産・解雇・雇い止めなどで雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者にあたる65歳未満の人は、前年の給与所得を30%とみなして国民健康保険料を計算する軽減制度があります。離職日の翌日が属する月から翌年度末まで適用され、市区町村での申請が必要です。
国民健康保険の2年目の保険料は、退職した年の所得で計算されるため、1年目より安くなることが多いです。任意継続は原則として2年間同じ保険料です。1年目は任意継続、2年目に国民健康保険へ切り替える方法もあるので、2年目の国保の保険料が分かった時点で比較し直すのがおすすめです。
保険料の比較と合わせて、退職金の税金計算ツールで手取り退職金を、失業保険(基本手当)シミュレーターで退職後の収入の目安も確認しておくと、退職後の家計全体が見通しやすくなります。
気づいたことや、あったら便利な機能があれば教えてください。