退職金の税金計算ツール

退職金の額面と勤続年数を入れるだけで、退職所得控除・所得税・住民税を差し引いた手取り退職金の目安を計算します。

税率・控除額 最終確認日: 2026年9月4日

※当サイトはアフィリエイト広告(PR)を利用しています。

⚠️ 退職金は「退職所得控除」(国税庁)という大きな非課税枠があり、税負担がかなり優遇される仕組みです。ただし2022年の税制改正で、勤続5年以下の一般社員(役員等を除く)は、控除後の金額のうち300万円を超える部分について優遇(1/2課税)が適用されなくなりました。転職が多い方は特に注意してください。

退職金の税金が、給与よりずっと優遇されている理由

退職金は「長年の勤労に対する後払い的な性格を持つ所得」とされ、税制上、給与所得よりもかなり優遇された扱いを受けます。優遇は2段構えになっており、まず勤続年数に応じた「退職所得控除」という大きな非課税枠が差し引かれ、さらに残った金額も原則として2分の1に圧縮してから税率をかける「1/2課税」が適用されます。

この2段階の優遇により、たとえば勤続20年で退職所得控除が800万円ある人なら、退職金が800万円以下であれば税金は一切かかりません。ただし前述のとおり、勤続5年以下の場合はこの1/2課税の優遇が一部または全部制限されるため、若いうちに転職を繰り返している人ほど、この制度変更の影響を受けやすくなっています。

手取り退職金を計算

項目金額

所得税は分離課税の累進税率+復興特別所得税(2.1%)、住民税は課税退職所得金額の10%として計算しています。実際の税額は勤務先の源泉徴収・自治体の計算により若干異なる場合があります。正確な金額は退職所得の源泉徴収票でご確認ください。

退職所得控除額の早見表

勤続年数退職所得控除額
5年200万円
10年400万円
15年600万円
20年800万円
25年1,150万円
30年1,500万円
35年1,850万円

勤続20年までは1年あたり40万円(最低80万円)、20年を超えた分は1年あたり70万円が加算されます。勤続年数の端数は1年に切り上げて計算します。

計算例: 退職金500万円・勤続10年の場合

デフォルトで入力されている条件で計算してみます。

項目金額
① 退職所得控除額(40万円×10年)400万円
② 控除後の金額(500万円−①)100万円
③ 課税退職所得金額(②×1/2、勤続5年超のため優遇適用)50万円
④ 所得税(復興特別所得税込み)▲2.6万円
⑤ 住民税(③×10%)▲5.0万円
手取り退職金約492.4万円

額面500万円に対して、税金は合計でわずか約1.5%(7.6万円)です。退職所得控除の範囲内に近いほど、税負担が小さくなることが分かります。

次のステップ

退職金の手取りが分かったら、次は退職後の失業保険(基本手当)や、国民健康保険・任意継続の保険料の目安も確認しておきましょう。

退職金額・勤続年数別 税金と手取りの早見表

一般の従業員が、「退職所得の受給に関する申告書」を提出して退職金を一時金で受け取る場合の目安です。

退職金・勤続年数税金(所得税+住民税)手取り
300万円・5年75,525円2,924,475円
500万円・10年75,525円4,924,475円
800万円・15年151,050円7,848,950円
1,000万円・20年151,050円9,848,950円
1,500万円・25年264,337円14,735,663円
2,000万円・30年405,703円19,594,297円
2,500万円・38年345,072円24,654,928円

上の計算ツールと同じ方法(退職所得控除を引いた残りの1/2に課税)で計算しています。勤続年数が長いほど退職所得控除が大きくなるため、2,500万円・勤続38年の方が、2,000万円・勤続30年より税金が少なくなります。

受け取る前に「退職所得の受給に関する申告書」を出す

退職金を受け取る前に、勤務先へ「退職所得の受給に関する申告書」を提出すると、勤務先が退職所得控除を反映した正しい税額を源泉徴収するため、原則として確定申告は不要です。

提出しなかった場合は、退職金の額から一律20.42%の所得税が源泉徴収されます。払いすぎた分は、翌年に自分で確定申告をすれば戻ってきます。住民税は、申告書の提出の有無にかかわらず、退職金から差し引かれるのが一般的です。

PR

退職金を受け取ったら、老後資金としてどう使うか・運用するかを考える時期です。FPに無料で相談できるサービスもあります。

PR

退職金の手取りが分かったら、日々の支払いの還元率も見直してみませんか。年会費無料で貯まりやすいカードなら、実質的な手取りアップにつながります。

よくある質問

退職金には本当に税金の優遇がありますか?

はい。退職金は「退職所得控除」という大きな非課税枠が設けられており、勤続年数が長いほど控除額も大きくなります。さらに控除後の金額は原則として1/2に圧縮してから課税されるため、給与所得と比べて税負担がかなり軽くなる仕組みです。

勤続年数が短いと税金が高くなるのはなぜですか?

2022年の税制改正により、勤続5年以下の一般社員(役員等を除く)は、退職所得控除後の金額のうち300万円を超える部分について1/2課税の優遇が適用されなくなりました。転職が多く、1社あたりの勤続年数が短くなりがちな方は、想定より手取りが少なくなる場合があるため注意が必要です。

役員と一般社員で計算方法は違いますか?

役員等(取締役・監査役など)は、勤続5年以下の場合は控除後の金額全体に1/2課税の優遇が適用されません。一般社員の「300万円を超える部分のみ優遇なし」というルールより厳しい扱いになるため、このツールでは「役員等である」のチェックボックスで切り替えて計算できます。

退職所得控除額はどう決まりますか?

勤続20年以下は「40万円×勤続年数」(最低80万円)、20年を超える部分は「800万円+70万円×(勤続年数−20年)」で計算します。たとえば勤続10年なら400万円、勤続25年なら800万円+70万円×5年=1,150万円が非課税枠の目安です。

退職金を一時金ではなく年金形式で受け取ると税金は変わりますか?

はい。年金形式(分割)で受け取る場合は退職所得ではなく雑所得(公的年金等)として扱われ、退職所得控除や1/2課税は適用されません。一般的には、退職所得控除の範囲内に収まるなら一時金として一括で受け取る方が税制上有利になるケースが多いです。

iDeCo(確定拠出年金)の一時金と退職金を同じ年に受け取るとどうなりますか?

iDeCoの一時金も退職所得として扱われ、退職金と合算して退職所得控除を計算します(控除額は勤続年数と掛金拠出期間の長い方を基準に調整されます)。同じ年に両方を受け取ると、退職所得控除を分け合う形になり、単独で受け取るより非課税枠の恩恵が薄まることがあるため、受け取り時期をずらすことも検討する価値があります。

あわせて読みたい

退職金の手取り額と合わせて、退職時の有給消化シミュレーターで残りの有給休暇を消化した場合の最終出社日も確認しておくと、退職までのスケジュールが立てやすくなります。

ご意見・追加してほしい機能

気づいたことや、あったら便利な機能があれば教えてください。